絶世の美女
バイト行く前にね、見ちゃったんです。
ほんとに見ちゃったんです。自転車に乗りながら。
そもそもあまり目がいい方ではない僕は、前から走ってくる人がぼやけて見えてたんですね。
めちゃくちゃ綺麗な女性でした。
世界三代美女に並ぶ、いやそれを超えてると言っても過言ではないレベルの美女でした。
このレベルになるとどんな服装で走ってても美しいですよね。
ぼーっと見てたら電柱にぶつかりました。
そしたらその女性、
「大丈夫ですか!?!?」
って。うわあ、恥ずかしい、って思う反面、なんかよくわからんけどめちゃくちゃ近くに綺麗な顔が……みたいな、反面、バイト遅れる……反面、みたいな感じでした。
ついプロポーズするところでした。危ない。
嘘なんですけどね。
ほんとに会ったのはおじいちゃんです。
そのおじいちゃん、頭は黄色のニットをとんがりコーンみたいに被り、下はなんか黄色の服、とにかく服装ファンキーな方でした。
うわっ、すごいなって。若々しいなって。でも一つ、つい口から出ていました。
いやストレッチマンか!!!
おしまい